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1210 近所の「メタセコイア並木」@西宮市枝川町 [日々の散策]

枝川町の「メタセコイア並木」。右側(南)は「アメリカフウ」だった。
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メタセコイア並木と言えば、滋賀県のマキノ高原のものが有名である。私も2度ほど行ってそのスケールに驚いたが、どちらも紅葉には少し早くてそれはそれで残念であった。最近では観光客の撮影マナーの悪さでも脚光を浴びているみたいで、地元の人たちも頭を抱えているようだ。流行るとそれにまっしぐらで、すぐに冷めてしまうという国民性は、一朝一夕には直らないもののようではある。
以前の記事
1128マキノ高原~賤ヶ岳
1121 マキノ高原「ピックランド」再訪

この夏あたりからFBで、西宮にも素晴らしいメタセコイア並木があるという投稿を見ていたが、そのまま忘れてしまっていた。11月も終わりごろになって、紅葉が始まった並木の投稿がいくつかあり、未だ少し早いというので、これまたしばらく失念していたが、この日もう遅いかなと思いながら行ってみた。場所は西宮市枝川町の武庫女の中高の敷地の周辺らしかった。臨港線はよく車で通り、西宮東高も良く知っていたが、それより南に隣接して武庫女があることは知らなかった。近所でも一つ通りを入ると全く未踏の地であることに今更ながら驚く(笑)。

校舎の東側に沿って南下していくと、校舎側にメタセコイアが並んでいた。
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写真では両側に並んでいてトンネルのようだった気がして、少し進んで次の信号で右を見ると、ここだと思う場所が見えた。
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ちょうど角っこにコンビニがあったので、そこに車を停めて歩いてみた(後で買い物もしたよ)。
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メタセコイアは紅葉が終わりかけて、少し色がくすんでいるように見えた。モミジとは違うのでこんなものかもしれない。
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南側の樹々は発色がきれいに見えたが、よく見ると「アメリカフウ(楓)」の並木だった。遠目に見ると区別がつきにくいので、立派な並木のトンネルといえるだろう。要するに校舎の周りにメタセコイアが植えられていて、道路を隔てた南側にアメリカフウがあるということのようだ。どちらも相当の樹齢のようであった。
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北面にあった並木。
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近くにこんな見事な並木があると知ったので、来年は青葉のころも来てみたいと思ったことだ。

付録:この時期もれなくついてくるカワセミ(笑)。
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舞台『正しいオトナたち』@芸術文化センター阪急中ホール(西宮) [演劇]

舞台『正しいオトナたち』
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真矢ミキ主演の四人劇だということで行ってきた。他にも近藤芳正・中嶋朋子・岡本健一という名だたる演技派の俳優たちが出るというのも楽しみだった。こういう演劇を地方都市のホールで観ることが出来るのはある意味すごいことなのかもしれない。蛇足だが奇しくも去年の同じころ(8日だったか)に同じホールで演劇(『セールスマンの死』)を観た後のトイレで膀胱の疾患を発見したのだった。なぜかその時見た芝居については書いていない。動揺していたのかな。

閑話休題、この『正しいオトナたち』というお芝居は、ヤスミナ・レザというフランスの劇作家が2007年に発表した戯曲『大人は、かく戦えり』をもとにしたものらしい。ちなみにこの作品は2011年にフランス・ドイツ・ポーランド・スペイン合作で映画化されている(邦題は『おとなのけんか』)。戯曲の方はローレンス・オリヴィエ賞、トニー賞など、世界的な演劇賞を総ナメにしたらしい。
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舞台はウリエ家の居間での、数時間のやり取りがリアルタイムで展開されるという、ある意味地味な展開のものである。役者の演技力に負うところの大きい作品だ。ウリエ夫妻の家に、ウリエ家の息子を棒で殴って怪我をさせた相手の両親(レイユ夫妻)が尋ねてきた場面から始まる。ウリエ家の妻ヴェロニック(真矢)と夫のミシェル(近藤)は寛大さを装いつつ、怪我をさせた相手の息子の非を指摘し、暗に謝罪を求める…。

それぞれが公正で進歩的な考えであると自認している親たちは、冷静に事態を収めようとするのだが、話し合いは次第にほころび出しエスカレートしていって、それぞれの本音をさらけ出していく。きっかけは些細なことで、弁護士であるレイユ家の夫アラン(岡本)の携帯に訴訟に関する電話が次々にかかり、あたりかまわずぞんざいに対応する夫に妻アネット(中嶋)の不満が爆発して、それはウリエ夫妻にも伝染して事態はとんでもないことになっていく…。
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見始めた時の感想は、これはやはりフランスを舞台にしたものなので、日本ではそもそもの始まりが違うなというものだった。日本では怪我をさせられた方の親が子供を連れて相手の家に怒鳴り込むか、逆に怪我をさせた側が謝りに行くというのが多くのパターンかなと思えるからだ。日本では今でもパブリックな人間関係というものがやや希薄であるような気がする。尤も、最近のモンスター・ペアレンツなどは、またまた異様な関係を作っているのかもしれないが。

そういう民度の違いはあるが、普段は公正さを装っている大人たちが、一皮むけばむき出しの自我や敵意を内に持っていて、些細なことから露呈する…、という構図は洋の東西を問わず同じなのかな、とも思った。「正しい大人」であろうとしていることがいかに付け焼刃に過ぎないかもしれない、ということに警鐘を鳴らしている作品と言えるかもしれない、とわが身を振り返ったのであったよ(笑)。
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それぞれの役者さんの演技は素晴らしく、真矢さんは天真爛漫に素を出していると感じたし、近藤・岡本の男性陣もキャリアに裏付けられた老獪な演技だった。特にアネット役の中嶋さんはTVで見るより(失礼)ずっとスタイリッシュで美しく、その彼女が酔っ払ってグチャグチャになっていくくだりは、この劇のハイライトではないかと思ったことだよ。

舞台『正しいオトナたち』スペシャルPV
https://www.youtube.com/watch?v=-ZxD3nIg83c

映画『おとなのけんか』(原題:CARNAGE)
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