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0204伊根の舟屋@京都府与謝郡 [日帰り旅]

道の駅「舟屋の里公園」から見た伊根湾。
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三か月ほど前にFB友だちになっていただいた、ベーシストにして写真家のM永さんから、伊根の舟屋を撮りに行かないかとお誘いを受けたので、この日行くことにした。彼は私より4つぐらい先輩で、以前からいくつかのバンドでベースを弾いていて、時折テナーも歌っていらっしゃるのを観ていたので、一緒に音楽で遊んでもらえるかな、と思っていたのだが、実はカメラもプロ級の腕前で、ブログにも書いた「猿壺の滝」に行こうと思ったのも、彼がFBにアップした写真を見たからなのであった。

一方私はといえば、安い望遠付きのデジカメを持っているだけで、山歩きや旅をしたときに目に付いた景色をスナップして、ブログの彩りにするといった程度なので、プロのカメラマンと撮影を共にするのはおこがましかったが、どういう風に撮影されるのかは興味があったので、楽しみであった。

拙宅まで車で来ていただいて、私のSUVで8時過ぎに出発した。今回「伊根の舟屋」を撮る目的の一つは、先日の雪がまだ残っていて、雪をいただいた舟屋を撮るというものだったが、あれからだいぶ経っているので、もう融けているかもしれないな、ということであった。西宮から上がって盤滝トンネル→中国道→舞鶴道→京都縦貫と走って宮津市まで。途中篠山の辺りで朝霧が立ち込めていて幻想的であったが、やや運転には邪魔だったかな。

伊根の町は丹後半島の東岸の中ほどにある。宮津市から海岸沿いの道を走っていると、天橋立が見えてきた。普通なら立ち寄るところであるが、あくまでも「舟屋」が目的なのでスルー。この辺りが単なる物見遊山と「撮影の旅」の違いか、と納得其の一であったよ(笑)。R178の伊根トンネルを出たところで伊根漁港の方に向かう。伊根小学校の脇をすり抜けて、10:30ごろ伊根港の波止場に出た。
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そこから対岸にある舟屋群をまず撮ることに。
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残念ながら雪は無くなっていたが、後ろの山には雪が残っており、それを背景にというのが構図の一つのようだ(師匠談)。
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私はと言えばカモメと船にばかり目が行っていたのだが。
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ファインダーを覗く姿はプロのカメラマンである。
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次に海岸沿いに更に進んで第二のスポットへ。道路脇に車を停めて何枚か撮った。
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道路脇に石段があり、どうも上にあるのが来る時見失った「道の駅」があるらしかった。上からカップルが何組か下りて来ていた。
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そこは後で行くことにして、もっと奥の最も舟屋群が集中している地域へ。車で奥まで行ってから一番手前の郵便局の駐車場に車を停めさせてもらい、街を散策しながら写真を撮った。
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伊根湾に沿って約230軒が建ち並ぶ「伊根の舟屋」は、1階が船のガレージ、2階が居間となった独特な建物である。それぞれの家の脇には立派な蔵が建てられていて、漁業で栄えていた時代を偲ばせる。後で調べると、昔は草ぶきの粗末な舟小屋だったのが、明治中期から瓦屋根の二階建てになっていって、昭和20年ごろに今のような舟屋群になったという。狭い道を隔てて山側にあった家が実は母屋だったのだと後で知った。
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大型化した船は中に入らないので前に繋留してある。
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自分も、「いいな」と思って撮った景色が後で写真を見ると思ったほどよくなかった、という経験を多く持つが、やはり「フレームで切り取られる風景」は肉眼で見て脳内で再構成される風景とは違うものであるようだ。写真としていいものになる構図というものを、一緒に回りながらいくつか教えていただいたが、急にそれが出来るようになるわけでもなく、後で見ると凡作だらけになってしまった。それでもたくさん撮ることはやはり大事らしく、師匠は私の十倍くらいカメラを取り換えては撮っていたようだ。納得其の二。「ここは押さえておこう」というのがカメラマンの口癖であった。
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1時になったので撮影を切り上げ、道の駅「舟屋の里公園」に移動した。1993年に開園されたというこの駅は、伊根湾を一望できる高台にあり、昼食を食べるためではあったが、望外の素晴らしい景色を見ることができ、雪がなくて残念がっていた師匠を大いに喜ばせたのであったよ。二人とも海老カツ定食を食べたが、海老もプリプリして美味しかった(写真なしw )。
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朝ドラ『ええにょぼ』のモニュメント。
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伊根の舟屋を舞台にした朝ドラ『ええにょぼ』も93年だったので、この駅もそれにあわせて町おこしの一環として出来たのだろう。圧倒的な眺望を持つ場所なのに周囲の景観を壊していないのが、何よりも素晴らしいと思ったことだ。湾を塞ぐように「青島」が横たわっている。天然の良港だね。
駅の建物も切妻の「舟屋」風デザイン。
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2時半に撮影を切り上げて帰途に就く、と思いきや、彼にはもう一つ野望があって、それは京都の奥にある「美山かやぶきの里」の雪景色を撮ることであったのだ。「もう遅くなったし、雪もなさそうだから帰るか」と言いながらやはり行きたそうだったので、帰り道だからと立ち寄ってみることに(笑)。4時半ごろが光線の具合から撮影に好適な時間帯なのだそうだ。納得其の三。
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絶好の時間帯に着いたのだが、イヴェントがあったらしく駐車場は満杯で、パトカーも二台出ていた。何枚か撮るというので車を先のほうに移動させて待機していた。私も交代で撮ったが、人が多く雪も屋根などにはあまり残っていなかったので二・三枚でやめた。やはり雪景色は降ったすぐ後でないと、というのが結論。

帰りは京都縦貫→名神と乗り継いで6時半には着くことができた。なかなか撮影行としてはうまくいったように思う。翌日FBにアップされた師匠の写真を見ると、やはり全然レベルの違うものであった。だが今回いつもよりかなりたくさん撮ってしまって、選ぶのに苦労している自分としては、「なんちゃってカメラマン」のままでいるのが分相応なのだろうと思ったことだよ。

実は師匠と初めて直接お話したのが、2日前のライブに来て下さったときだったので、丸一日のやり取りにやや不安があったのだが、実際話してみるとフランクな気のいいおっちゃんだったので、音楽の話や学生時代の話などたくさんできたのが一番の収穫だったような気がする。また、音楽の方でもご一緒したいものだと思ったことだ。


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