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1017『広重展』@芦屋市立美術博物館 [展覧会]

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なんか浮世絵づいているのか先週に続き、歌川広重(1797~1858)の展覧会に行ってきた。こちらは家から歩いて5分の「芦屋市立美術博物館」で開催されていた。実は30年以上住んでいて初めて行ったのだったよ(笑)。近すぎて行かなかったのかな。家人は引っ越してきてすぐに一回だけ行ったらしい。数日前に夜のウォーキングをしている時、臨港線沿いの案内板に書いてあるのを見つけたのだった。埋め立てられる前は海岸沿いの地だったので、臨港線より3mぐらい下にあり、車で通りかかっても目立たない。すぐ隣に「谷崎潤一郎記念館」「芦屋市立図書館」が並んでいて、芦屋の文化ゾーンの一角なのだ。
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「谷崎潤一郎記念館」。
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「芦屋市立美術博物館」全景。
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今回の展示は『生誕220年 広重展-雨、雪、夜 風景版画の魅力をひもとく-』ということで、『東海道五十三次』(保永堂版)を中心に総展示数約150点だという。自分の幼少期の記憶で言うと、北斎より広重の方がなじみが深かったような気がする。あの永谷園の「お茶漬けの素」のオマケに広重の絵のカードが付いていて、ちょっと集めていたこともあったような。それもあるけど、やはり『東海道五十三次』の宿場町が描かれていたというのが大きかったのではないか。子供心に旅への憧憬が醸成されたのかもしれない。また、ゴッホなど印象派の画家達が影響を受け、広重の模写をしたというのも記憶に残っていた。
広重の絵とゴッホの模写(展示はされていないw)
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中に入ってみよう。北斎展と違ってお客さんはまばらだった。
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一応事前にネットで下調べして、『東海道五十三次』は保永堂版以外に行書版・隷書版などがあるとは知っていた。初めに保永堂版が全部揃いで展示されていて、「おお、よく見ているやつだ」と思いながら見ていた。それぞれの絵に付いている解説がなかなか面白く、「webで見てるのと変わらない」とは思わずに見ることができた。やがて行書版・隷書版が現れ、続いて広重の風景画を背景に歌川某の美人画が描かれたもの、狂歌が書かれているものなど様々なバージョンが出てきて驚いた。様々な版元の要請に次々と応えていくバイタリティに感心した。
web から頂いた絵をいくつか。
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解説にもあったけど、広重の風景画には必ず旅人やその地で働く人々の姿が描かれていて、当時の暮らしぶりがうかがえるのが何より素晴らしいと思った。また、写真を撮るときのアングルの参考になるところも多々あった。そのあたりも広重に心惹かれる要因のような気がする。北斎より広重の方が40年以上先輩だったようだが、『東海道~』と『富嶽三十六景』はほぼ同じ時期なので、互いにライバルとしてしのぎあったんだろうな、と想像するのも楽しかった。近くなのでまたいい展示があったら見に来ようと思ったことだよ。

美術館を出たところのお宅に大きな酔芙蓉の木があった。あんなに近所を探したのにこんなところにあったなんて。
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これはエンジェルトランペット。
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