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0524 「千畳敷」「元乃隅神社」&「長門峡」@山口県長門市 [旅日記]

海に向かって伸びる「元乃隅(稲成)神社」の千本鳥居。
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角島大橋から元乃隅神社までは30kmほどなので、とりあえず近くまで車を走らせることにした。R191は快適な道だったがドライブインは少なかった。一つ車が数台停まっている食堂があったが、それを逃したらとんと出会わなくなった。高速道路やバイパスが増えたためか、旧来の国道はさびれる一方のような気がする。しかたなく先を急ぐことにした。元乃隅神社の近くに「千畳敷」という景勝地があるので、先にそちらに回ることにした。12時半過ぎに「千畳敷」に着いた。
すぐ近くに「へき千年の森」という所があった。
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何の説明もないので千年続いている森なのかな、と思ってしばらく佇んでいたが。後で調べると「未来に残す森をつくり、森林への理解や自然を愛する心を育てよう」という趣旨でこの付近にいくつか整備している森の一つだったようだ。「へき」もよくわからないが「碧」(深い緑)という意味なのかな。居心地のよさそうな森ではあった。
「千畳敷」。
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「千畳敷」という名から、広い岩の棚が続く海岸かな、と思っていたが、実際は「標高333mの高台に広がる草原の地」であった。キャンプ場もあり、すがすがしい風が吹きわたっていた。森林として使われなかったのは風が強いからかもしれない。
日本海の海や島々が見渡せるすばらしいパノラマ。
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昼食はほぼあきらめていたのだが、思いがけず素敵なカフェがあった。「千畳敷カントリーキッチン」といって、出来て30年になるそうだが、若いスタッフたちだったので二代目なのかな?カレー(サラダ付)を頂いたが本格的なものだった。昼を食いっぱぐれずに済んだどころか良い店に出会えてよかった。
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13時半に千畳敷を出て20分ほど細い農道のような道を走ると、海岸に出た。そして赤い鳥居が目に飛び込んできた。「元乃隅稲成神社」だった。
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海に迫った場所に赤い千本鳥居が鮮やかに並んでいた。
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この二つの島の間の洞門からは「龍宮の潮吹」といって潮が高く吹き上がるそうだが。
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この神社は昭和30年に地域の網元であった岡村斉さんの枕元に白狐が現れ、「吾をこの地に鎮祭せよ。」というお告げがあったことにより建てられた神社だそうだ。「稲荷」でなく「稲成」となっているのは、津和野にある「太皷谷稲成神社」から分霊されたからだという。宗教法人ではなく、神社本庁にも所属していない異色の神社ではある。

今では「元乃隅神社」と改名されているようで、2015年にCNNによって「Japan's 31 most beautiful places」(日本の最も美しい場所31選)の一つとして選ばれたため、外国人観光客が殺到するようになり、外国人にも分かり易くと短くしたとのこと。下関からR191の豊浦町付近を走っていると、右手に赤い鳥居が見え、「ここかな」と一瞬思ったけど、そこは「福徳稲荷神社」といって元乃隅神社よりはるかに古くからの歴史ある神社で、こちらも絶景らしいのだが、やや遅れをとっているかに見えるのは残念なことである。世間の脚光を浴びるか否かの分かれ目は、案外こういうところにあるんだろうな。
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神社を後にしたのは14時半ごろ。次に行こうとしているのは「長門峡」。「ながときょう」と読むのだと思っていたが、「ちょうもんきょう」が正しいそうだ。漢文読みだね。
ナビに従って萩市郊外から県道32を南下していると、「萩往還」といういかめしい名の道の駅があり、ちょっと立ち寄った。
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江戸時代、参勤交代の「御成道(おなりみち)」として萩(萩市)と三田尻港(防府市)をほぼ直線で結ぶ街道として開かれた道だそうだ(全長およそ53km)。
幕末の志士達の像。
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吉田松陰記念館。
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そこを出てR262からR9に入り、道の駅「長門峡」に入ったのが16時半。なんとか明るいうちに散策できそうだ。ここは、中原中也の「冬の長門峡」という詩で知っていて、機会があれば立ち寄りたいと思っていたのだった。それでは「初夏の長門峡」の景色をいくつか。
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入り口の橋の下には大きなヤマボウシが。
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中也が泊まったと思われる「洗心館」。残念なことに2012年に閉じられたそうだ。
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その前にあった中也の「冬の長門峡」の詩碑。
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渓谷としてはやや地味であったが、全長5kmの遊歩道は閑寂で、ゆっくり歩きたいと思わせてくれた。実際は3分の1を往復しただけだったけど(笑)。
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道の駅に戻ると、売店で最近話題になった「おからパウダー」と「おからクッキー」を売っていたのでお土産に買った。
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道の駅を出たのが17時半。津和野あたりにもう一泊とも思ったが、元来のケチ根性と、もう十分観光をしたという思いもあったので長躯帰ることに決めた。しかも地道中心で(笑)。
R9~R315~R376と走り継いで玖珂ICの手前でR2に出た。その後バイパス中心に走って広島を抜けたが、三原市まで来たとき10時を過ぎていたので、これではいつ着くか分からないと思って、本郷ICから高速に入った。龍野西ICを出たのが0時半過ぎ(2880円)。神戸まで帰って来たのは深夜2時を過ぎていた。

2.5日の充実しすぎる旅であった。総走行距離1350km。総高速代約11000円。もう少しのんびりした旅はできないものかねえ。

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