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「秋の七草」 [日々の雑感]

2年前に奈良の本薬師寺跡で見たこの花は「萩」の一種?それとも…
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「春の七草」は正月七日に「七草粥」を食べる習慣が今でも残っており、最近ではスーパーなどで解説付きの七草粥セットも売り出されたりして、自分の子供時代より人口に膾炙しているように思う(「0107七草がゆ」参照)。

一方「秋の七草」の方は、名前は知っていてもあまり広まっていないように思われるが、春と違って花の美しさを愛でるものであるからなのかな。秋といっても旧暦の七月~九月にわたるから、これらが一時に咲くわけでもないということもあるだろう。この七草を指定?したのは万葉歌人の山上憶良が詠んだ以下の二首に発するといわれている。

秋の七草
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」

この中で「朝貌(アサガオ)」については、日本に入ってきたのが平安時代だという説をとると、憶良が言っているのは朝顔ではなくて「桔梗(ききょう)」らしいという説が有力である。でも桔梗は7月ぐらいからあちこちで咲いているからこれを入れるのが正しいのかはやや疑問も残るけど。

自分が見たことのある七草から写真を上げてみる。
「萩の花」。
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露草を探して近所を歩いている時、あちこちにあったので、これは「萩」?と思った。
「尾花(ススキ)」@住吉川。
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長い間去年のものが残っていたが、8月半ばから新たなものが出てきた。
「撫子(ナデシコ)の花。
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山歩きしていて見つけたことがあるが、これはベランダで育てたもの。
「女郎花(オミナエシ)」。
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潮芦屋の公園にあった。
「桔梗(ききょう)」。
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これは住吉駅の近くの花壇で見たもの。
「朝貌の花」@ベランダ。
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奈良時代に輸入されたという説もあるので憶良が見ていた可能性も捨てきれない(笑)。

以下のものは近所に咲いている可能性が低いので、webからとって載せておく。山歩きをして見つけることがあるかもしれないが、識別は難しそう。
「藤袴(フジバカマ)」。
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「葛花(クズバナ)」。
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葛切りの葛だからあるところにはあるんだろうが見たことはないなあ。

秋の七草について調べていると、昭和初期に『新・秋の七草』を選定したという記事が見つかった。
「1935年に東京日日新聞が、万葉の歌人・山上憶良の『秋の七草』に対抗すべく、当時の著名人7人から一種類ずつ推薦させて『新・秋の七草』を作った」ということだ。〔 〕内は推薦者である。「コスモス」(菊池寛…小説家)「オシロイバナ」(与謝野晶子…歌人、作家)「ヒガンバナ」(斎藤茂吉…歌人、精神科医){シュウカイドウ」(辻永…洋画家)(ハゲイトウ)(長谷川時雨…小説家)「アカノマンマ(イヌタデ)」(高浜虚子…俳人)「キク」(牧野富太郎…植物学者)。

人それぞれに「秋の七草」があっていいんだなと思ったことだよ。そこでこの時期に見つけた自分なりの秋の花を最後に上げておくことにする。
「露草(ツユクサ)」。
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「鷺草(サギソウ)」@丸山湿原。
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「黄烏瓜(キカラスウリ)」@住吉川。
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