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映画『ロケットマン』@OSシネマズミント神戸 [映画]

映画『ロケットマン』@OSシネマズミント神戸
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エルトン・ジョンの伝記映画が上映されているというので観ることにした。前日まで一日5回ぐらいやっていたがこの金曜日から2・3回になっていたので、時間の合っている三宮のミント神戸にした。新在家から阪神に乗るとミントは意外と便利だと知った(笑)。

最近は存命しているスーパースターの伝記映画がいくつか出ていて、それも単なるサクセス・ストーリーでなく、本人があまり公開したくないのではないかと思われる内容が含まれているのに驚く。去年観た『エリック・クラプトン 12小節の人生』もそうだった。この映画はエルトン自身も製作総指揮に名を連ねていて、「自分の神格化を避けてほしい」と注文したともいわれている。だから、スーパースターとしての栄光の裏でいかにエルトンが苦悩の人生を送っていたか、そして彼がどのようにして救済されたかということに焦点があてられていた。

エルトンの活躍した時期はほぼ自分の青春時代と重なるのだが、それほど入れ込んで聴いていたわけでもなかった。代表曲のいくつか("Your Song" "Crocodile Rock" "Honky Cat" "Goodbye Yellow Brick Road"など)はよく聴いていて、口ずさんでもいたのだが、それ以上でもそれ以下でもなかったのは何故だったのだろう。自分も演奏していたアメリカのフォーク・ブルーグラスやそれに関連した音楽を中心に聴いていたから、UKの音楽(クイーンもそうかも)として距離を置いていたのかもしれない。また、甘いラブソングとエルトン自身の派手な眼鏡や衣装、風貌のギャップを感じていたということもあったのかもしれない。若い頃の自分の中にそういう排外的な要素があったことは確かなようだ。

映画の中で次々と出てくる彼のヒット曲を目の当たりにして、改めて彼の曲を聴き直してみようと思っただけでも、この映画を観た価値があったように思えた。エルトン役のタロン・エジャトンの歌唱も素晴らしかったけど。
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さて物語は1990年頃、薬物とアルコール依存症、過食症の治療のため入院、更生施設へ入居したエルトンが、施設の入所者達を前に幼少期からの自らの過去を赤裸々に語るという形で始まる。父親からも母親からも愛されていないと感じながら過ごしていた幼少期だが、ピアノの才能は神童と呼ばれるほどで、祖母の後押しを受けて音楽学校に通う。誰からも愛されないという<孤独>が彼の半生を形成した大きな要素だったのかもしれない。
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若者になった彼は、キャバレー回りのバンドマンとして活動するが、作曲家に応募する中で、生涯の盟友となる作詞家バーニー・トーピンと出会う。
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エルトンが詞も書いていると思い込んでいたが、76年頃から2年間袂を分かつ時期があっただけで、ほとんどの曲の詞をバーニーが書いていたことに驚いた。バーニーが1時間で詞を書くと、エルトンが30分で曲をつけるという具合だったようで、二人の一体感が伝わってくるようだ。ちょっとLennon-McCartneyに似てるなとも思ったが、それにしても作詞家バーニーの評価がエルトンの陰に隠れているような気もするのだがどうだろう。
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エルトンがゲイであるということはぼんやり知ってはいたが、映画でもかなり生々しく描写されていた。元マネージャーであり最初の恋人でもあったジョン・リードとの出会いと別れに始まり、84年にドイツ人の女性と結婚したが後に別れて…、などかなり赤裸々に描かれている。前に観た映画『ボヘミアン・ラプソディ』でもフレディ・マーキュリーが同様の葛藤に悩む姿が描かれていたのを思い出した。ちなみにジョン・リードは後にクイーンのマネージメントもしていたようで、意外と狭い世界なのかなとも思ったことだよ。
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長くなるのでもうやめるが、シャイな少年だったエルトンが、派手な眼鏡と衣装に身を包むことによって、持っていた才能を開花することができた(と勝手に思っているが)という点や、様々なプレッシャーからアルコール・薬物依存になりながらそれを克服していったことなどを胸におきながら、彼の楽曲をもう一度聴いてみよう、と思いながら映画館を後にした。
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youtube から節目の作品を

Elton John - Your Song 1970年 代表曲にして最初のヒット
https://www.youtube.com/watch?time_continue=153&v=GlPlfCy1urI
Elton John - Honky Cat 1972年 BLUEGRASS でも取り上げていたなあ
https://www.youtube.com/watch?time_continue=6&v=8MQRLMSxZ1A
Elton John - I'm Still Standing 1983年 バーニーと再び共作したもの
https://www.youtube.com/watch?time_continue=4&v=ZHwVBirqD2s
Elton John - I Guess That's Why They Call It The Blues 1983年
https://www.youtube.com/watch?v=h6KYAVn8ons
Elton John, Taron Egerton - (I'm Gonna) Love Me Again 2019年 
この映画のために書き下ろしたもの
https://www.youtube.com/watch?time_continue=8&v=0LtusBN3ST0

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