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孤独の旅路(Heart of Gold)[私の好きな20世紀の唄たち]vol.45 [20世紀の歌Ⅱ]

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Heart of Gold
  Written by Neil Young

ニール・ヤング(Neil Young)はカナダの出身で45年生まれ、1966年4月に結成された " Buffalo Springfield " に始まり、その後 " CS&N " に追加参加して" CSN&Y " として活動する一方で、アコースティックなソロ作品や、バックバンド " CRAZY HORSE " を従えてのハード・ロックなど多彩な活動をして現在に至っている。

72年に発表された " HARVEST " というアルバムにこの曲は入っていた。私がニール・ヤングを初めて知ったのはこのアルバムによってだった。確か兄がプレゼントしてくれたのではなかったか。そういう時もあったんだなあ、と感慨ひとしおであるが。アコースティックギターとハーモニカ中心のサウンドとどこか物憂げな歌声に、当時相当惹かれて、盤が擦り切れるまで聴いた気がする。

「孤独の旅路」という邦題は例によって感覚的な洋楽の 題の付け方とも見えるが、そうでもないのかもしれない。"Heart of Gold"というのは直訳すると「金の心」ということであるが、何かしっくりこない。「至高の精神」とでも言った方が近いのかもしれない。「唄歌い」が人々に何を与え、訴えることができるのだろう、と考えた時の心の持ちようと考えたらいいのだろうか。

" Redwood " は前に紹介した71年のライトフットの曲でも歌われていて、「母なる自然=神」のことかな、と書いた。" Hollywood " にも単に映画の聖地という以外に「聖なる場所」というような意味が含まれているのかもしれない。いずれにしても、ミュージシャンは死ぬまで孤高に自分の求めるものを追い続けて行かねばならないという「使命」や「覚悟」を歌ったものだとすれば、邦題もあながち的外れとは言えないのかもしれないw
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もう70歳を超えようとしながらエネルギッシュな活動を続け、 " FARM AID "などの社会的活動もしているのは、まだ20代の頃変に老成したようなこの歌を作った彼が、ずっとその気持ちを心の底に持ちながら生き続けているということなのだろう。つい最近はどこかの珈琲メーカーの不買運動をぶち上げてネットを賑わしたりしているが。いずれにしても「永遠の青年」である彼がこれからも進み続けるその背中を、私たちも追いかけて行きたいものだと思う。

余談になるが、同じカナダ出身のイアン&シルビアの歌 " Four Strong Winds " をニールが歌っているのをネットで見つけたが、今ではニール・ヤングの歌と思われるほどよく歌っているらしい。それどころかカナダのフォークコンサートなどでは必ずエンディングで歌われるというのでびっくり。私は「ブラザース・フォーも歌っているな」ぐらいの認識しかなかったが、この40年の間に「カナダの『わが祖国』」的な位置づけになっていることに、一つの歌が歴史の中で定着していく様を見たような気持ちになったことだよ。

youtubeはまずニールのもの
Neil Young - Heart of Gold
https://www.youtube.com/watch?v=pO8kTRv4l3o
彼のものしかないだろうと思っていたら、ジョニー・キャッシュ御大のものがあった。
Johnny Cash - Heart Of Gold.flv
https://www.youtube.com/watch?v=SifH-4E98R8

孤独の旅路(大意。原詩は検索してみてください)

私は生きたい
私は与えたい
私は「黄金の心」を捜し求める鉱夫だった
こんな表現ではうまく言い表せないが
それが私に「黄金の心」を捜し続けさせる

そして私は次第に年老いてゆく
「黄金の心」を捜し続けながら
私は次第に年老いてゆく
ハリウッドにも行った
レッドウッドにも行った
広い海原も渡ったよ、「黄金の心」を求めて
自分の心の中にももぐりこんだよ
微妙な綱の上を歩いていた
そのことが「黄金の心」を捜し続けさせる

そして私は次第に年老いてゆく
「黄金の心」を捜し続けながら
私は次第に年老いてゆく


Harvest


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