1203 渋沢栄一ゆかりの「井原市」(師走の地道な旅vol.1) [旅日記]
井原市はデニムの街でもあったんだ!
今年の大河ドラマは、日本の近代資本主義の基礎を築いたと言われる渋沢栄一を描いている。新一万円札のPRかどうかは別にして、これまで戊辰戦争に勝った薩摩・長州にばかりスポットライトを当てられていた感のある、明治維新前後の日本を、旧幕府側にも光を当てて描かれているので、その点で興味を持ってこれまで観ていた。6月ごろ、栄一が一橋家に仕えた初めの頃、農兵を集めるため領地であった備中国の西江原村(現井原市)を訪れた場面があって、そのうち訪ねてみようとスマホにメールしておいたのだった。
北陸行きも考えていたが、天気が悪そうなので、岡山方面に変更した。朝7時ごろに出発して山麓バイパスに乗ったあたりから、地道の旅にしようとぼんやり決めていた。結果として、福山までの往復の旅で有料道路は¥370×2のほぼ地道の旅になった。走行距離460km、ガソリン代¥4,520(燃費16.12km/L)だったので、交通費¥5,260のケチケチ旅行が出来た。サンデー毎日だから出来る技?
バイパスを乗り継いで岡山市に着いたのが11時前。2号線沿いで検索したお店VIGORE(ヴィゴーレ)は田圃の中の一軒家だった。
人気の店のようだが早かったので入れた。
さて、再びバイパスを西へ、倉敷のあたりで北上し、R486を西に走ると14時過ぎに井原市(いばらし)に着いた。どこかで高速を使えばもっと早く着けたかもと思った。とりあえず井原市文化財センター・古代まほろば館へ。
入館料無料なのは有難かったが、何しろ無名の一幕臣だった頃の資料はほとんど残っていないはずで、主に親交のあった郷校「興譲館」の館長の阪谷朗廬との交流を中心に展示されていた。二人の交流はその後も続いていたらしく、栄一の次女・琴子と、朗廬の四男・芳郎は後に結婚している。撮影可だったのでいくつか写真を。
朗廬の書いた漢詩。
「天下に奇策あり つとめて私意を除くを要す 天下に奇策なし 平均ただ両字」
慶喜から朗廬に下賜された佩刀。
栄一(号:青淵)の娘婿の母親の実家の屋号「協和堂」の書額装。
同じく青淵が地元埼玉の中学校に贈った額装。
自らを高めるため時間を惜しんで努力せよの意か。
藩札の一種と思われる。
栄一の等身大肖像写真。並んで撮らなかったけど(笑)。
センターでシール貰ったけどこんなにたくさんどこに貼ろう。
センターを出て西に歩くと公園があった。
田中苑(でんちゅうえん)という日本庭園だと後で知った。井原市出身の彫刻家、平櫛田中にちなんだものだという。隣には井原市立田中美術館(新館建設工事のため休館中)がある。
園内にはでんちゅうさんの作品が展示されていた。これは「鏡獅子」。
他には「岡倉天心先生像」「西山公」「良寛来」「長寿明王」などが。
「不老庵」という市民に開放されている茶室。
少し遠いが井原駅まで歩いてみた。
JR井原駅。
観光に力を入れているのが分かるモダンなたたずまい。市に編入された美星町(BGフェスもやってたんだね)の天文台も想起させる…かも。
那須与一ゆかりの地でもあるようだ。屋島の合戦で与一が射た扇のモニュメントが駅前に。
駅に入るとデニムの製品がいっぱい。
井原デニムと呼ばれているらしい。倉敷が有名かと思っていたが、こちらも本場だったんだ。藍、綿花というと栄一も少しは関わっているのかもしれないなあ。
でんちゅうさんの作品もいくつかあった。
「北条五代を大河ドラマに」という幟もあったが、かの北条早雲の出身地であるとも言われているらしい。町おこしの材料はまだまだあるようだ(笑)。
さて、車に戻る途中雨に降られて閉口したが、興譲館高校に移動した。
興譲館高校。
この高校は1853年(嘉永6年)岡山興譲館として開校。初代館長は阪谷朗廬とある。なぜか私立高校である。
創立時からあるという校門。
扁額の書は渋沢栄一の手によるものである。
奥にはこれも創立時から残っている講堂も見えた。
あの陸上長距離選手の新谷仁美さんの母校だったんだね。
近くに江原陣屋跡があるとのことなので歩いたが、よく分からなかった。ほとんど住宅地になっているようだった。稲荷神社だけは残っていた。
日も暮れてきたので井原市を後にした。こちらにはホテルもあまりないようだった。
この日の宿はお隣の市の福山駅前のサンホテル福山。6時には着いた。
vol.2に続く。
<付録>
帰ってから調べているとこんな動画が見つかった。興味のある方はご覧あれ。
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その1
https://www.youtube.com/watch?v=1pGeNvicaMc&t=118s
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その2
https://www.youtube.com/watch?v=BRlEALCSVkw
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その3
https://www.youtube.com/watch?v=L7chDR9wUsY
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その4
https://www.youtube.com/watch?v=dPqoo4zCZfY
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その5
https://www.youtube.com/watch?v=ldOhNiAXlmw
こんなのもあった。西宮東高校の先生による解説ということに驚く。
渋沢栄一の生涯 ①波乱万丈の前半生・前編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=mSuh2m4TRKM
渋沢栄一の生涯 ①波乱万丈の前半生・後編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=kvb08QV2AOU
渋沢栄一の生涯 ②日本資本主義の父・前編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=5ouKGjhzoPI
渋沢栄一の生涯 ②日本資本主義の父・後編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=sx17SnwacKU
今年の大河ドラマは、日本の近代資本主義の基礎を築いたと言われる渋沢栄一を描いている。新一万円札のPRかどうかは別にして、これまで戊辰戦争に勝った薩摩・長州にばかりスポットライトを当てられていた感のある、明治維新前後の日本を、旧幕府側にも光を当てて描かれているので、その点で興味を持ってこれまで観ていた。6月ごろ、栄一が一橋家に仕えた初めの頃、農兵を集めるため領地であった備中国の西江原村(現井原市)を訪れた場面があって、そのうち訪ねてみようとスマホにメールしておいたのだった。
北陸行きも考えていたが、天気が悪そうなので、岡山方面に変更した。朝7時ごろに出発して山麓バイパスに乗ったあたりから、地道の旅にしようとぼんやり決めていた。結果として、福山までの往復の旅で有料道路は¥370×2のほぼ地道の旅になった。走行距離460km、ガソリン代¥4,520(燃費16.12km/L)だったので、交通費¥5,260のケチケチ旅行が出来た。サンデー毎日だから出来る技?
バイパスを乗り継いで岡山市に着いたのが11時前。2号線沿いで検索したお店VIGORE(ヴィゴーレ)は田圃の中の一軒家だった。
人気の店のようだが早かったので入れた。
さて、再びバイパスを西へ、倉敷のあたりで北上し、R486を西に走ると14時過ぎに井原市(いばらし)に着いた。どこかで高速を使えばもっと早く着けたかもと思った。とりあえず井原市文化財センター・古代まほろば館へ。
入館料無料なのは有難かったが、何しろ無名の一幕臣だった頃の資料はほとんど残っていないはずで、主に親交のあった郷校「興譲館」の館長の阪谷朗廬との交流を中心に展示されていた。二人の交流はその後も続いていたらしく、栄一の次女・琴子と、朗廬の四男・芳郎は後に結婚している。撮影可だったのでいくつか写真を。
朗廬の書いた漢詩。
「天下に奇策あり つとめて私意を除くを要す 天下に奇策なし 平均ただ両字」
慶喜から朗廬に下賜された佩刀。
栄一(号:青淵)の娘婿の母親の実家の屋号「協和堂」の書額装。
同じく青淵が地元埼玉の中学校に贈った額装。
自らを高めるため時間を惜しんで努力せよの意か。
藩札の一種と思われる。
栄一の等身大肖像写真。並んで撮らなかったけど(笑)。
センターでシール貰ったけどこんなにたくさんどこに貼ろう。
センターを出て西に歩くと公園があった。
田中苑(でんちゅうえん)という日本庭園だと後で知った。井原市出身の彫刻家、平櫛田中にちなんだものだという。隣には井原市立田中美術館(新館建設工事のため休館中)がある。
園内にはでんちゅうさんの作品が展示されていた。これは「鏡獅子」。
他には「岡倉天心先生像」「西山公」「良寛来」「長寿明王」などが。
「不老庵」という市民に開放されている茶室。
少し遠いが井原駅まで歩いてみた。
JR井原駅。
観光に力を入れているのが分かるモダンなたたずまい。市に編入された美星町(BGフェスもやってたんだね)の天文台も想起させる…かも。
那須与一ゆかりの地でもあるようだ。屋島の合戦で与一が射た扇のモニュメントが駅前に。
駅に入るとデニムの製品がいっぱい。
井原デニムと呼ばれているらしい。倉敷が有名かと思っていたが、こちらも本場だったんだ。藍、綿花というと栄一も少しは関わっているのかもしれないなあ。
でんちゅうさんの作品もいくつかあった。
「北条五代を大河ドラマに」という幟もあったが、かの北条早雲の出身地であるとも言われているらしい。町おこしの材料はまだまだあるようだ(笑)。
さて、車に戻る途中雨に降られて閉口したが、興譲館高校に移動した。
興譲館高校。
この高校は1853年(嘉永6年)岡山興譲館として開校。初代館長は阪谷朗廬とある。なぜか私立高校である。
創立時からあるという校門。
扁額の書は渋沢栄一の手によるものである。
奥にはこれも創立時から残っている講堂も見えた。
あの陸上長距離選手の新谷仁美さんの母校だったんだね。
近くに江原陣屋跡があるとのことなので歩いたが、よく分からなかった。ほとんど住宅地になっているようだった。稲荷神社だけは残っていた。
日も暮れてきたので井原市を後にした。こちらにはホテルもあまりないようだった。
この日の宿はお隣の市の福山駅前のサンホテル福山。6時には着いた。
vol.2に続く。
<付録>
帰ってから調べているとこんな動画が見つかった。興味のある方はご覧あれ。
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その1
https://www.youtube.com/watch?v=1pGeNvicaMc&t=118s
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その2
https://www.youtube.com/watch?v=BRlEALCSVkw
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その3
https://www.youtube.com/watch?v=L7chDR9wUsY
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その4
https://www.youtube.com/watch?v=dPqoo4zCZfY
渋沢栄一ゆかりの地PRガイド養成講座その5
https://www.youtube.com/watch?v=ldOhNiAXlmw
こんなのもあった。西宮東高校の先生による解説ということに驚く。
渋沢栄一の生涯 ①波乱万丈の前半生・前編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=mSuh2m4TRKM
渋沢栄一の生涯 ①波乱万丈の前半生・後編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=kvb08QV2AOU
渋沢栄一の生涯 ②日本資本主義の父・前編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=5ouKGjhzoPI
渋沢栄一の生涯 ②日本資本主義の父・後編【西宮市公民館推進員会講座】
https://www.youtube.com/watch?v=sx17SnwacKU