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Did She Mention My Name [私の好きな20世紀の唄たち] vol.65 [20世紀の歌Ⅱ]

Did She Mention My Name
written by Gordon Lightfoot
gordon.jpg
ライトフットについては前に一度とり上げた(→"REDWOOD HILL"('71))。今回取り上げた曲は68年に出されたアルバムのタイトル曲でもあった。少しスネアなどが入っているが、まだフォーク色の強かった時期の作品である。

初めて聴いた時からわりと好きな曲で、リフレインの一部など口ずさんではいたが、いざ歌うとなると歌詞がいっぱい詰まっていて息継ぎも難しく、歌いかけては放り出すという具合だった。最近になってちゃんとやってみようと思い、歌詞もよく見てみると、歌いにくい理由が少し判ったような気がした(笑)。

私のつたない解釈で間違いもあるかもしれないが、主人公の男は故郷を離れて都会で一人暮らしをしている。ある時久しぶりに故郷の友人と出会って昔話に花が開いたが、実は彼には故郷に思いを寄せる彼女(昔の恋人?)がいたのだった。盛り上がる昔話は上の空で、実は彼女が今でも自分のことを想ってくれているのか気になってしょうがない。でもストレートに聞くのは恥ずかしいので、話の端々にちょっとそのことに触れてみる…。

誰にでも学生時代に好きだった彼女(彼)の一人ふたりはいるもので、そういう多くの若者の気持ちを代弁したようなほほえましい歌ではある。矢継ぎ早に昔のことを次々に話題にしながら、唐突に彼女のことに触れるので、なにかつんのめるような歌詞の凝縮が、歌いにくくさせている要因の一つなのだと思った。

以前からブルーグラスアレンジで演奏してみたいと思っていたが、ブルーグラス風に間をとると、やや冗長になって原曲の趣が損なわれると思いあぐねていた。クリフ・ウォルドロンのバンドが昔やっていたが、同じような違和感を感じていた。今度自分でやるなら、このたたみかけるような歌詞を活かしていきたいものだと思ったことだよ。それにしてもこういう日常の中で浮かんでは消えていく、さりげない思いをひとつの歌にまとめ上げる、ライトフットの手腕は素晴らしいと思ったことだ。

youtubeはライトフットのものを。
Gordon Lightfoot - Did She Mention My Name 1968
https://www.youtube.com/watch?v=DeAkoakbmVA
最近はブルーグラスでもいくつかやっているようだ。一例を。
Did She Mention My Name by The Bix Mix Boys
https://www.youtube.com/watch?v=MgsSq8RcV4s

彼女は僕の名を口に出してなかったかい?(大意。原詩は検索してみてくださいね)

昔の友だちに会ってしばらく時を過ごし
何万マイルも離れた故郷の街のことを語り合うのはいいね
川には今でも氷が張っていて、みんなも昔のままでいるかな
ところで、彼女は僕のこと何か言ってたかい?

**
ふとした時彼女は僕のこと何か言ってたかい?
一夜が明けた時
彼女が誰かの名を一人か二人口走ったか覚えてない?
地元のフットボールチームは今でも盛り上がっていて
連戦連勝なのかな
ところで、彼女は僕のこと何か言ってたかい?

下宿の主人は今でも賭けに負け続けていて
彼のサインは今でも玄関口に懸けられているのかな
娘たちは秋の街で今でも可愛くているのかな
彼女たちの笑っている顔は陽の光より輝いているのかな
ところで、彼女は僕のこと何か言ってたかい?

***
ふとした時彼女は僕のこと何か言ってたかい?
宴もたけなわになったころ
彼女の目はどこか遠くを見ている感じじゃなかったのかな
古い家の屋根は春になって雪が雨に変わる頃
また雨漏りしてるのかな
ところで、彼女は僕のこと何か言ってたかい?

****
ふとした時彼女は僕のこと何か言ってたかい?
外の雨を眺めながら
彼女が誰かの名を一人か二人口走ったか覚えてない?
誰かが彼女によろしくと言ってたって伝えてくれたかい?
説明もいらないと思うけど
ところで、彼女は僕のこと何か言ってたかい?

GORD'S GOLD


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