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Many Rivers To Cross[私の好きな20世紀の唄たち]vol.24 [20世紀の歌]

Many Rivers To Cross(遙かなる河)   
          written by Jimmy Cliff
jimmiy.jpg
作者はジミー・クリフ。いわゆるレゲエ・ミュージックの今日の隆盛の礎を築いた人だと言われている。当時は「スカ」と呼ばれていたジャマイカの音楽を世界に知らしめたのは彼らしいが、名声ほどには大金持ちにはならなかったようだ。当時(70年ごろ)イギリスのアイランド・レコードと契約していた彼が、交渉の為かイギリスへ渡り、ドーバー海峡のあたりを本当に彷徨っていた時着想したものだという。レゲエっぽくなく?静かな曲である。

「河を渡る」という試練が人間にあるという表現は聖書の「ヨルダン河」などと似た着想であろうが、恋人に去られたことと結び付けるのはゴスペルにはない新しさなのかもしれない。独りで生きることの厳しさつらさは人間にとって普遍的な試練といえるだろうが、特に現代の男(女)にとっては好きな人と一緒に暮らすというのが、人生最大の大事ということなのかもしれない。

私がこの歌を初めて知ったのはリンダ・ロンシュタットのアルバムであるが、今聞き比べてみると、アレンジもほぼ原曲と同じである。ただ一か所だけ(男女の入れ替えは別にして)歌詞を替えているところがあって(第3連カッコ内がリンダのもの)、ジミーの歌詞だと、男は女に去られてただ途方に暮れているだけだが、リンダの方はより前向きに生き直そうとする姿勢が強調される感じだ。でも原曲の方がより人間らしい感じがして好きだなあ。

この夏自動車のCFで流れていたので、懐かしくなって原曲も聞いてみたのだが、後のボブ・マーリーなどのスーパースターとは比べものにならない、苦しい生活ぶりを知るにつけても、パイオニアであることの大変さを改めて感じさせられた。 
(初出02.09.19)

youtubeはジミー・クリフのもの。これはtry?
https://www.youtube.com/watch?v=SF3IktTk_pQ
大好きなリンダのもの。
https://www.youtube.com/watch?v=9_8KpR49bFI


Many Rivers To Cross(遙かなる河)(大意。原詩は検索してみてください。)

渡るべき多くの河が俺にはある
でも渡る方法は見つかりそうにない
ドーバー海峡の白い岸壁沿いに旅をしていて
彷徨ううちふと道を見失った

渡るべき多くの河が俺にはある
意志の力だけでなんとか生き長らえている
ずっと波に引き裂かれ、波に洗われ続けてきた
かろうじてプライドだけで生き延びている

この孤独は俺につきまとって離れようとしない
独りで生きることがこんなに辛いことだなんて
俺の女は去っていく時一言もわけを言わなかった
俺はただ取り乱して泣くしかないのか
(俺がするべきことはこの河を渡ろうとトライすること)

渡るべき多くの河が俺にはある
だがいったいどこから渡りはじめたらいいのか
俺はぐずぐずと決めかねている
やけになってとんでもない罪を犯しそうに
なったこともあった

渡るべき多くの河が俺にはある
でも渡る方法は見つかりそうにない
ドーバー海峡の白い岸壁沿いに旅をしていて
彷徨ううちふと道を見失った



Singles


Prisoners in Disguise


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