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九月の空 [日々の雑感]

天高く広がる9月の雲。
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9月に入って急に涼しくなってきたように思う。例年はまだまだ残暑が厳しかったように思うがどうだろう。このところ空を見上げると、箒で掃いたような雲が空高く広がっていることが多く、ふと「九月の空」という言葉が思い浮かんだ。若い頃読んだ小説の題名で、作者の高橋三千綱氏はこの作品で芥川賞を受賞した。確か剣道に打ち込む少年を主人公にした青春小説だったと思うが、内容はよく覚えていない。78年の作というから、自分が就職した年だったんだなという感慨はややある。
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小説とは別に歳時記的な使い方もあるのかな、と思って少し調べたが見つからなかった。とすると高橋氏の造語になるのかな。検索するとこの作品ばかりヒットするのはある意味すごいことかもしれないと思った。そういえば「九月の雨」という歌もあったな、と思い出して検索すると、太田裕美77年の曲で、作詞は松本隆だった。"September Rain" になるとどうだろう…、と空想を広げていくときりがないので止めるが、このような気分の中で日々の散策は続けている。
アオイロフジバカマ(藤袴)@西浜公園。
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藤袴で思い出して、この春に間違えて訪れた渦森展望台公園に行ってみた。
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春にはよく分からなかったが、たくさんのフジバカマが植えられていて、ちょっとだけ咲いているのもあった。10月にはアサギマダラの乱舞が見られそうである。
公園にあった花たち。
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さて、「九月の空」から上述の通り高橋氏のことをネットで見ることになったのだが、氏はこの8月に享年73歳で亡くなられていたことを知ったのだった。九月の空という思い付きがなかったら知らずにいたと思うと、なにか因縁めいたものを感じてしまった。死因は、食道がんと肝硬変ということだが、若い頃から胃潰瘍と十二指腸潰瘍を患い、61歳の時肝硬変で余命4カ月と宣告され云々と次々に病に襲われながら、酒を飲むのをやめなかったということだ。なんか自分の身に重ねてしまうところもあるが、彼の生きざまをもう少し知りたいとも思ったことだよ。リビング・ウィルという考えについても。
<参考>
『がんを忘れたら、「余命」が延びました! 健診、抗がん剤、手術に効果なし』近藤誠共著 ビジネス社, 2017
『作家がガンになって試みたこと』岩波書店 2018

作家・高橋三千綱 医者に止められても酒を愛し続け
https://news.yahoo.co.jp/articles/67b662f4575ef2355a2d1841212a59625328913e

最後に9月の夕空をいくつか挙げてこの稿を終わることにする。
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