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韓国ドラマ『馬医』など@テレビ大阪 [日々の雑感]

『馬医』
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韓国ドラマは『宮廷女官チャングムの誓い』(2003年・MBC)を観たのが初めだった。BSでやったあとで1CHで日曜日の11時にやっているのを途中から観るようになったので、2006年だったのかな。録画して翌日の夕食時に観たりしていたようだ。気に入って総集編のDVDを買ったりした(笑)。「大長今」という朝鮮王朝第11代王の中宗の時代の実在の医女がモデルだったらしいが、史書にはほとんど数行しか記述はなく、ほとんど創作といっていいようだった。
『宮廷女官チャングムの誓い』
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イ・ビョンフンという監督がいいように思ったので、その後切れ切れに彼の作品を観てきた。いずれも日曜日夜の1CHである。『イ・サン』(2011年)は第22代国王である正祖を描いたもの。そういえば映画も観たなあ。『トンイ』(2013年)は第19代王肅宗の側室で、第21代国王英祖の生母。正祖の祖父が英祖になるようで、トンイは王の生母なのにあまり資料が残っていないようで、これも大きな政治の流れ以外はほとんどフィクションといっていいようだった。「朝鮮三大悪女」のひとりであるチャン・ヒビンもオクチョンとして描かれていたが、描かれ方は作品によってずいぶん違うようだ。日本の時代劇もフィクションが多く入っているが、これほどまでではないような気がする。
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『馬医』は2013年にBS3でやっていたが、その後1CHで放映されることはなかったと思う。観なかったのはそのうち1CHでやるだろうと思ったのか、主人公がチャングムやトンイのような美女でなかったからかもしれない(笑)。テレビ東京で16年の1月から集中放映していたらしい。8月の中ごろ、ふと昼ごろテレビ大阪にチャンネルを回したらやっていたので、以来最終回まで毎日観てしまった。もちろん録画して夕食時にCMを飛ばしながら観たのだが。
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『馬医』は奴婢の子として生まれたペク・クァンヒョン(実は名家カン家の子)が、馬医でありながら医官の道に進み、幾多の苦難を乗り越えて、ついには王の主治医=御医にまで上りつめるというサクセスストーリー。他のドラマと同じく、毎回これでもかというほど主人公は苦難や死の危険にさらされながら、それを切り抜けていくのは、韓国時代劇に共通するところである。主人公と恋仲になるカン・ジニョン役の女性は、家人にはあまり評価されていないが、どこか卓球の愛ちゃんを思わせる愛らしさである。中韓に好かれる顔立ちなのかな。
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作中で主人公が鍼麻酔をしたり、次々と新たな外科手術を編み出し、成功させていくので驚いた。日本で杉田玄白が『解体新書』を著したのが1774年、華岡青洲が世界初の全身麻酔手術を成功させたのが1804年とあり、『馬医』の時代よりだいぶん後になる。当時は日本が鎖国だったからのかなとも思うけど、どうもそうでもないようだ。韓国の歴史ドラマは相当脚色が多いようで、日本の比ではない。何でも韓国が起源であるという「韓国起源説」というのががあるらしい。「柔道」や「空手」、果ては「武士道」や「桜」まで韓国が起源だとする主張である。イ・ビョンフンたちドラマ制作者の中にもそういう意識が働いているのだろうか。
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まあ、歴史ドラマはフィクションが前提であり、物語を面白くするための脚色なのだろう。権謀術数渦巻く宮廷にあって、主人公たちはあくまで清く正しく美しく、常に民の幸せを願い、先進的な考えを持っているように造型されている。これはある意味腐敗と汚濁にまみれているとも見ることのできる、現代韓国社会(韓国に限らないが)の現実に対して「人は本来かくあるべきだ」という啓蒙の気持ちが込められている、と解すべきなのだろうとは思う。一方日本ではあまり史実から離れるのはどうか、という受け止め方もあるからか、そういう想像力の飛翔はアニメなどのファンタジーの世界で花開いていったのだ、という考え方も成り立つように思われることだよ。

やっと『馬医』が終わったと思ったら、次のドラマ『華政(ファジョン)』が始まってしまった。第15代国王の光海君及びその異母妹貞明公主を主人公とする物語のようだ。監督はイ・ビョンフンではないが、とりあえず観始めてしまった。全65話らしいので、13週か。なんだかんだ言いながら最後まで観てしまいそうだなあ。ふうっ!
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