ローズ・ガーデン[私の好きな20世紀の唄たち]vol.35 [20世紀の歌Ⅱ]
(I Never Promised You a) Rose Garden
written by Joe South
recorded by Lynn Anderson
この曲は女性カントリー・シンガーのリン・アンダーソンが70年に出した9枚目のアルバムからシングルカットされたものである。発売されるやカントリーチャートの#1はもちろん、ポップ・チャートでも最高3位にランクされるなど大ヒットになった。日本でもかなりヒットしたようなのでカントリー・ファン以外でも聴いたことがあるのではないか。作者のジョー・サウスについては良く知らないがアトランタでスタジオ・ミュージシャンをしていたシンガー・ソングライターだという。 " Games People Play " という曲でグラミー賞もとったことがあるというので、またさがして聴いてみようと思う。
その彼にとってもリンにとっても最大のヒットになったのがこの曲だが、詞の内容が男が女に別れを告げるものなので、出すにあたって周囲から反対されたそうである。それが大ヒットするのだから世の中わからないものだ。普通女性の歌を男性が歌う場合(逆も同じ) He を She に変えたりするのだが、この曲はあくまで男の歌として歌われている。詞の内容はわかりにくい所もあるが、恋や結婚に過度の期待を抱いているらしい女性に対して「そんな風に思い込まれちゃうと、困っちゃうんだけど」と別れを切り出している歌なのかな。カントリーにはこのような具体的な恋の歌が多く時に笑っちゃうのだが、そのストレートな明るさがいいところなのかも知れない。
「ローズ・ガーデン」には「ホワイトハウス(の庭)」という意味もあるらしく、この歌がでたころある雑誌でそういう裏の意味がある、というような記事を見たようなかすかな記憶があるが、今になってネットで調べてもよく判らない。裏の意味が仮にあるとすると最初のフレーズは「あなたを大統領にする約束をした覚えはないよ」ということになり、それは誰に対してということになるのだが、やはり後付けの意味ぐらいしかないと考えるのが妥当かな。
蛇足になるが、あの南沙織が71年に出した「17才」という曲は、作曲した筒美京平が上記の曲にインスパイア?されて作ったと自ら認めているようである。そう言われると始まりのフレーズとか似ている気がするが盗作というほどでもないだろうww
youtubeはLYNNのもの
https://www.youtube.com/watch?v=2-eclUz-RYI
男性代表でGlen Campbellのものも
https://www.youtube.com/watch?v=hbXHyFhF_A4
ローズ・ガーデン(大意。原詩は検索してみてください。)
ごめんね、君にバラの庭園を約束したことはなかったんだよ
太陽の輝く間にも時々は雨がやって来るときもあるのさ
人生はギブ・アンド・テイクなんだから君は生き、生かされ、
僕が去るままにするんだね
君にバラの庭園を約束したことはなかったんだから
僕は君に色々なもの、例えば大きなダイヤモンドをあげると
口約束できたかもしれない
けど、クローバーの茎にバラが育つなんてありえないから
君はそれをよく考えた方がいい
君の夢見た幻想が本当にかなうのなら
僕は今すぐにでも銀の皿にそれをありったけ載せてあげるだろう
でもそれって本当に大事なこと?
だから今、少しの間だけ微笑んで、陽気にやろう
愛ってそんなにくよくよ悩んだりするものじゃない
側に来て二人で出来る限りはいい時間を分かち合おうよ
ごめんね、君にバラの庭園を約束したことはなかったんだよ
太陽の輝く間にも時々は雨がやって来るときもあるのさ
君に求愛の歌を捧げ、結婚の約束をすることもできた
でも、もしそうしないと君を引きとめられないのなら
君が去っていっても仕方がないさ
でも、君に知ってほしいことが一つあるんだ
君は跳び込む前によく見た方がいい、静かな水面ほど深みがあり
そこから引っ張り上げてくれる誰かがいつもいるとは限らない
僕の言いたいことわかるよね
だから今、少しの間だけ微笑んで、陽気にやろう
愛ってそんなにくよくよ悩んだりするものじゃない
側に来て二人で出来る限りはいい時間を分かち合おうよ
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