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0917馬頭琴 TRIO @ アビリーン(神崎川) [ライブ鑑賞]

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「馬頭琴、ピアノ、打楽器による南モンゴル草原の調べ」という題のライブがあるというので行ってみた。ホーミーというモンゴル独特の発声法による歌い方があるのは、以前TVでチラ見して知ってはいたが、生で聴くのは初めてだった。もちろん馬頭琴の演奏も。モンゴルといえば、高校生の頃読んだ井上靖の『蒼き狼』(チンギス汗の物語)の印象が強い。日本人の魂の故郷という感じもかなりある気がする。

この楽団はバンド名は特になくて、メンバーは福井則之(馬頭琴・ホーミー)、北野隆太(パーカッション)、SAYAKA YAMADA(キーボード)のトリオ編成だった。
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福井さんは大学4年生の時にモンゴル国の伝統音楽の生演奏を聴き感動を覚え独学でホ-ミ-と馬頭琴を始めた、と京都の民族楽器店「コイズミ」(彼が講師を務めている)のHPにあった。弦も弓も馬の毛で作られているらしく、2弦であるが、それぞれの弦が音程の異なる二本の弦で出来ているらしい。チェロのように構えて弾くが、弦は浮いていて、そのまま上からおさえたり、爪で下からおさえたり、と複雑な奏法であった。

モンゴル本国と中国の内モンゴル自治区ではキーが違っていて、本国の方がやや低いとのことであった。ゲルの中で演奏しているから音がやや小さいとも言っておられたが、よく分からない。曲調はマイナーな曲が多く、ピアノと合わせている時はより西洋音楽に近く、ソロあるいはパーカッションだけと合わせるときは、アメリカのルーツ音楽のMountain Minor に近い感じがした。どこの国の音楽も伝承音楽が西洋音楽にアダプトしていく過程は似ているのかもしれない。
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どこか二胡を想わせる曲や中国の歌曲(蘇州夜曲のような?)、馬が疾走する様を表した曲、ブルーグラスの ORANGE BLOSSOM SPECIAL に似た列車の曲などバリエーションも多く、飽きさせることがなかった。
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mp3で録音させてもらったが、未だ未整理で曲名も覚束ないので、とりあえずYOUTUBE で見つけた彼の演奏を少し上げておく。
叙事曲
https://www.youtube.com/watch?v=alSlQhidC-w
nadamu, the Champoin of Horse Match
https://www.youtube.com/watch?v=C9WmD1kfG08
「京都馬頭琴楽団 厩」の演奏の一コマ。曲名「夢中的額吉」。
https://www.youtube.com/watch?v=VoO0zokHzcU

思えば、戦後の日本には多くの外国の音楽が流入し、流行してきた。ジャズ・カントリー・ブルース・ブルーグラスといったアメリカの音楽だけでなく、シャンソン・カンツォーネ・ラテン音楽・ロシア民謡 etc. と様々な音楽を自分たちのものにしていったのは凄いことだ。今、モンゴル音楽などが新たに入ってくると若干違和感を感じたり、敬遠したりする傾向もあるかもしれないが、音楽に限らずジャンルにこだわらないで様々な文物を取り入れたように、モンゴル音楽も傾聴する機会をもっと持ってもいいのではないかと思ったことだよ。
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