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観賞 Jim Kweskin & Samoa Wilson @京都 拾得 [ライブ鑑賞]

京都 拾得。
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ジム・クウェスキンの来日公演はFBで知っていたが、大阪・岡山と「ああ、あったなあ」でやり過ごしていた。京都公演は前日にFBの記事で出てたので、3度目の正直で行ってみることにした。行った方々が絶賛しているというのもあったかな。
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ジムとジェフ・マルダーがやっていたジャグバンドにマリア・マルダーも参加していたというぐらいの知識しかなかったが、今回はジャグバンドではなく、マリアを彷彿させる?サモア・ウィルソンとの共演というのもちょっと惹かれたところかな。

京都の「拾得」は「磔磔」と並んでライブハウスの聖地みたいなところだが、恥ずかしながら行くのは今回初めてである。蔵を改造したものと聞いていたが、繁華街でなく普通の住宅街の一角にさりげなく在った。テーブル席の横にうどん屋さんの小上がりみたいな座敷席もあり、アットホームな雰囲気。
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来る途中で食べる時間がないまま入ったのだが、メニューも豊富でリーズナブル。近所に住んでいたら日参したくなるようなお店であった。
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さて、肝心のライブであるが、オープニング・アクトのリー・テソンさん(神戸から来られたらしい)も味のあるフィンガーピッキングと唄を披露してくれたし、その後マンドリンとベース(ジムのサポートメンバーだった)が加わり、ジムのステージへつなぐ展開も面白かった。
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ジムのステージも初めて観たのだが、全てフィンガーピッキングで速い曲もスローな曲も弾きこなしていたのがとても参考になった。今回はジャグバンドではなく、ブルース・オールドジャズといった趣であったが、日本のサポートメンバー{ 井上太郎:マンドリン、岩見継吾ベース、近藤哲平:クラリネット佐藤良成(ハンバート・ハンバート)フィドル}たちも熟練のテクニックでサポートしていた。ジムが突然思いついてやりだした曲にも、一瞬の戸惑いを見せながら弾きこなしていたのは、ほほえましくもあり、また心地よくもあった。やっぱりライブはこうでなくっちゃ、と思わせられたことだよ。
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曲は全て思い出せない(知らない曲もたくさん)が、いくつかあげておくと、
What A Little Moonlight Can Do 
(ビリー・ホリデイ?多くのシンガーが歌っている。サモアの歌が絶品。)
Richland Woman Blues
(ミシシッピ・ジョンハート。マリアの歌で知った。)
Stealin'
(憂歌団のレパでもある。皆で歌って楽しかった。)
Rag Mama
(ジムのオリジナル?コード進行が20年代のそれらしかった。)
and other great songs !!
堪能しました。今宵のDIVA
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余談であるが、「 拾得」というと森鴎外の短編『寒山拾得』を連想してしまう。禅における真の悟りとは、というのがテーマの、お話そのものが禅問答のような小説なのだが、このライブハウスの命名と関係があるのかどうかはわからない。寒山・拾得という瘋癲老人のように俗世の名利から脱して生きることは終生かなわぬだろうが、傘寿に近づいて尚飄々と演奏を続けるこの夜のジムの姿に寒山の姿が重ねて感じられたことだ。

青空文庫『寒山拾得』
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/1071_17107.html
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