SSブログ

STRONG ENOUGH[私の好きな20世紀の唄たち]vol.21 [20世紀の歌]

Strong Enough  
    written by Sheryl Crow
sheryl.jpg
前々回に30年代の古い曲について書いたので,今回は気分を変えて90年代。この歌はシェリル・クロウ93年のデビューアルバム "Tuesday Night Music Club" に入っていた曲で,ちょうど今の職場に移ってきたころの昼休みにかかっていたのを覚えている。久々の大型新人という感じの第一印象であった。アルバムもグラミーをとったし,400万枚も売れたそうである。ポップス・フォーク色の強いアルバムであった。その後のアルバムではハードロック色が強くなっていったが,最新アルバムはアコースティックな感じにやや戻っているらしい(聞いてみよう)。

この歌は題名と詩の中で繰り返される 'Are you strong enough to be my man? 'という一節から,今風の強い女性のことを歌ったものかなと思って,昔ボブ・ディランが書いた "It Ain't Me, Babe " という曲(強くて,いつも護ってくれて,いつでもそばに居てくれて,というような男を求めているのならそれは僕じゃない,という女性の自立を促す?ような曲)のアンサーソングなんだと勝手に決め込んでいた。その意味でもシェリルは新しい世代のロック・ヒロインなんだと。

歌詞をよく読んでも基本的にその思いは変わらないが,はじめに思っていた「ツッぱっている女性」というイメージよりもっと繊細な思いが歌われているように思う。自分の生き方を模索し,時にはツッぱりながら,同時に弱い自分も見つめていて,そんなありのままの自分を相手に理解して欲しい,やさしく包んで欲しいという気持ちがよく表れている。非常にナイーブで柔軟な感性の持ち主だと思った。でもこんな娘を恋人に持ったらへとへとになるだろうなとも思う。 ' I'm not strong enough ' と言って逃げ出すかもしれない。本当に男と女の間にはいつでも「深くて暗い河」が横たわっているようである。

余談であるが,ネットで検索していたらこのアルバムの少し後に女性ロッカー達が1曲ずつ歌うコンピレーションCDが出されているが,そのタイトルが "Strong Enough ~ Women" というものだった。歌が本人の手から離れて時代の象徴になっていくところをかいま見た気がした。
(初出02.05.30)

youtubeは色々ある中でuploadした人が
one of the best version ever! と言っているので
Sheryl Crow LIVE in NY 2005
https://www.youtube.com/watch?v=x5Yl5j43sDU

ストロング イナッフ(大意。原詩は検索してみてください。)

ああ,今夜は最低の気分
怒りの涙をこらえられそうもない
あんたにはやっぱりわかってもらえそうもなかい
あんたに私の<男>になるだけの強さがあるかい?

何も本当じゃないし,なにも正しくない
だから今夜は独りにしておいて
あんたにはあたしの生き方は変えられないんだから
あんたに私の<男>になるだけの強さがあるかい?

あたしをだまして
 信じるって約束するわ
 あたしをだまして
 だけどどっかに行ったりしないで

あたしには誰にも見せられないもう一つの顔があるわ
生きていく上でのルールを作るの
そんなあたしを愛せるなら愛してみて
あんたに私の<男>になるだけの強さがあるかい?

あたしがあんたのことなんか気にもかけてないよと言った時
あたしが怒って拳を振り回す時
あたしがすっかりめげて立ち直れそうにない時
あんたは私の<男>になるだけの強さを持っていてくれる?            





Tuesday Night Music Club


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0